2000年代、日本のGDPが落ちたからなんなの?

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 ツイッターで上記のようなツイートが流れてきた。

「日本人のセルフイメージ」が「2010年のGDP」っていってるのだから、

これは日本人が持つ自国に関するイメージが未だ

「経済大国で、世界的に見て非常に恵まれている国」

だと「過信」しているということを言いたのだと思う。

それが「過信」だという理由として2014年のGDPや一人当たりGDPを出している。

 

では、日本の国力は本当に落ちてしまったのだろうか?

日本はもはや、経済的に見て世界の「数十番目」の国なのだろうか。

この指標をGDPというのなら、それはGDPを過信している。

日本の国力が他に比べて落ちた。そして、それは世の中を煽るための事実ではない。

むしろ、なぜ日本の国力、GDPが落ちたのかわからないのが僕は一人の日本人として悲しいとすら思う。

 

 

最大の誤解は「2014年のGDPや一人当たりGDPが低い理由」を正しく認識していないことだと思う。

 

思い出していただきたいのは2011年3月の東日本大震災だ。

 

あの震災で日本は経済的にも人的にも物質的にも精神的にも

大きな大きな被害を被った。

 

第1節 震災の実体経済への影響という資料の中のその細かな説明がなされている。

あれほどの震災があって、

国力が落ちないわけがない

2010年と2014年のGDPで日本が落ちてるのはそういう理由だ。

そのうえで、僕が悲しいのは、つぶやいた人は

「復興」ということをもう忘れているんじゃないか

と思わされたからだ。

 

あの震災は僕にとって非常にショッキングだった。

自分に何ができるかわからないけど、大学一年生だったから

「今は、勉強して何か将来力になれるよう知恵を磨こう」

って決めたことを覚えている。

 

 

もしツイートした人が言うように、

今の日本人が「他国との比較」の中に日本経済を単純に比較しているのであれば

もしあの震災のことを、言われなければ思い出さないのであれば

 

僕は国力よりも重要なものを日本人が失っていることの方が恐ろしい。